ウォンマガ夏フェス 感想⑥

ウォンマガ夏フェス2015感想続きの続きの続きの続きの続き。

まばゆげに明日を食んでごらん

中華もの!ファンタジーではない!と思う。
わりと耽美で絢爛な嫁入りものなのかなーと思ったら、もっと自分の足で地を駆けるようなお話でした!
馬にのってるシーンとか、そこでかぐにおいとか、そのせいで気持ち悪くなるところとか、すごく印象に残っているんだけど、生きている・肉体を持っている実感に満ち満ちているからかなぁ。
あんまり語るとネタバレになっちゃうタイプのお話ですが、とにかくたぎる展開が盛りだくさんでした…

まるでお伽噺のようなキス

幻想的SF!
描かれている世界の風景がわたしの趣味ど真ん中すぎてしんだ。
ひとが宇宙と接点を持っている時代の物語で、ちょっと科学っぽくてでも幻想的な要素がこれでもか!というくらいつめ込まれていて、それらの描かれ方が実にきれいなんですよ…。
硬質だったり厳かなきれいさじゃなくて、レトロでちょっとくすんでいるようででも鮮やかなきれいさ、というか…
ストーリーもこころとろけそうになります!ほんとに「まるでお伽噺のようなキス」なんです!

たちばなの墓標

現代青春…いや恋愛もの!
過ぎ去りゆく、あるいはうしなわれてゆくものが描かれていて、そのなかに主人公がどうしても手放せないものがあって、それがヒロインのリッカさんなんですけれども、このリッカさんがほんと清楚でたまらない…いいにおいがする…
そして、リッカさんに執着し、手に入れともに生きようとする主人公の姿と心情も、たまらないものがあります。
読んだ後は、「この感覚をどうやって言葉にしてくれよう」というため息しか出ませんでした…

お姫さまにはすみれを添えて

わしが育てた。

針一本ぶん嘘ついた

現代ファンタジー。
その小説家に合わせて作られた原稿用紙とか興奮するしかないだろ…!しかもインクまであるの!?
…と字書きならいろんな意味でたぎらざるを得ない設定がつめ込まれている作品です。
インク屋さんはトリックスターな感じだけど、登場人物(一部ネコを含む)がみんな一生懸命で、だからこそすべてのピースがぴったりはまりこむようなラストが素直に喜べました。
ネコちゃんがほんと健気でかわいいんですよ…女の子だし…