覆面作家企画7 Aブロックの感想&推理です。
ツイッターでつぶやいた内容に加筆したりしてなかったり。
A01 これは災厄の物語?
「おまえは俺の光だ…」系の話なんですが、なんと物理的(?)に光なんですよ…。
「自分が物理的に必要だから、好きって自己暗示かけてんじゃないの?」と疑問を抱いて相手に投げかかけてるところ、すごく好き。
悪いひと、嫌なひとがいない感じで、主人公もちゃんと自分で考えていて(流されてばかりではない)、読んでいて安心するお話でした。
A02 国境いの灯台守
安定感ずっしりファンタジーかぁ…と読み進めたら、動作の描写であれ?ってなって、途中でああー!となって、判明した時点でうっかり最初から読み返してしまいました…。
こういうひっくり返し方できたか…でもいい夫婦ものであることは変わりない…。
情報の出し方がうますぎて、めちゃくちゃ楽しめました。
A03 あの、透明な水を、この手に。
主人公の「くるしい」の連呼、ほんとに苦しいよね…生殺しだもんね…いっそひと思いにやったげてよぉ…と見守っていたら、主人公がまさかの攻撃に出てフォー!!!!と脳内フィーバーしちゃいました。
主人公のモノローグが、硝子の高校生っぽい。そもそも高校舞台の話なのかな? むしろ大学にこういうタイプの女の子がいそうな気がする…? でも「硝子の大学生」じゃなくて、「硝子の高校生」って感じ。
A04 After Pandora -溺れゆく希望-
この物語における「光」は夜光虫だけではなくて、自分たちの未来だったり、火星に行ったひとたちが帰ってくることへの希望かぁ。
穏やかだけど、真綿で首を絞められるように滅びていく気配に、横隔膜のあたりがぎゅっとしました。
たたずんで、沖を眺めながら、「ああ…」ってつぶやいたまま黙りこみたくなる読後感。たまらないです…。
A05 花は地に落ちて
なんということでしょう…。
時代に揉み流されてくたくたになった感情は、「屈折している」というよりと「疲弊してしまっている」のほうがしっくりくる印象。
最後、姫が紀昭にああさせたところに、「憎たらしい」という気持ちを支えている感情が漂っているようないないような。
A06 蛍火
読んでいて安心できる恋愛もの。
蛍火のなかで、愛し合うもの同士がくっ付き合う…ってハイパーロマンチック。
落ち着いた雰囲気だから、読んでいてひえ〜ってならずに、ほんわかできるのは実に良いことです。
石清水を越えられるか自信がない〜の下り、蘇芳の心が読み手に近くなった気がしてすごく好き。
A07 ちいさな魔女とフローライトレンズ、祈り
結局エドは何色の瞳なんだ…!?と最後まで引きずってしまったので、ぜひあとがき等で触れていただけないでしょうか…。私は明るい緑をイメージしながら読みました。
少年少女ものかと思ったら、老人ミーツガールでしたね…年の離れた者同士が仲良くなっていく様はほっこりするものです…。
ただやわらかいばかりではなく、苦さもはらんでいるあたり、味に深みがあります。
A08 HIKARI
(私の思う)清く正しいアンドロイドがここにいる…。
語りの中で生きているうちに再会できたとわかっただけでも(´;ω;`)なのに、ラストで大きな古時計状態になってさらに(´;ω;`)でしたね…。
『メインカメラ コワレタダケ』の入り方好き。話がしんみりしすぎると「思いきり泣かせにきているな…!?」と警戒してしまうのですが、この台詞のおかげでいい感じに肩の力が抜けて、そしてラストで無事死亡。
A09 御嵩城幻夢伝
時代小説だ!
死に損なところが諸行無常感あって、神となって時代を眺めていたような気持ちになれました…(登場人物の心と文章との距離感はそんなに開いているわけではなかったけど)。
神様の力は人間には重たすぎますよねー…。
それにしても、美姫を丸呑みって…贅沢、そして無常…。
A10 光をこの手に
ここにもリア充がいるぞ!狩れ!
それはさておき、世界観とシステムがカチカチッと噛み合うラストがたいへん気持ちよかったです!
だからあくまでも「属性が判定不可能」なのか…。
彼氏、ハイスペックすぎるから他の話にも出演できそう!
———————–ここから先推理———————–
推理期間最終日の23時台に推理を開始しました。
推理を放棄した推理をすることによって、なんとか間に合いました。
A01 moesさん
A02 麻生新奈さん
A03 真北理奈さん
A04 冬木洋子さん
A05 御桜真さん
A06 カイリさん
A07 鈴埜さん
A08 seedsさん
A09 未設定さん
A10 菜宮 雪さん
■A01→moesさん、A08→seedsさん
moesさんとseedsさんをA01にするかA08にするかでさんざん悩んで、moesさんをより台詞のリズムが近いような気のしたA01に、seedさんをより文章の添付が近いような気のしたA08に当てはめ。
■A06→カイリさん
文章のリズム、そして落ち着いているけど女性らし華やかさとしとやかさのある雰囲気から推理。
■A05→御桜真さん
『赤無垢の花嫁』を読んで、「あー!A05は御桜さん以外ありえない!」となりました。
■A10→菜宮 雪さん
キャラ造形と会話文から感じる女子力を根拠に推理。
■A03→真北理奈さん
少女漫画っぽいキラキラしさ!を感じたのでA03に当てはめ。
■A04→冬木洋子さん
文章のすさまじいまでの安定感で推理。
■A02→麻生新奈さん
台詞のあとの地の文に「言った」が入る頻度で推理。
■A07→鈴埜さん、A09→未設定さん
鈴埜さんはなんでもありそうな気がしたので、消去法にしようと決めていました。
が、未設定さんもA07とA09、両方ともありえそうで困りました…。
ツイッター上で「A07が未設定さん」と推理されている方が多かったような気がしたので、あえて未設定さんをA09に。
そして残ったA07を鈴埜さんに…。