覆面作家企画7 Bブロックの感想&推理(途中まで)です。
ツイッターでつぶやいた内容に加筆したりしてなかったり。
B01 君は光
手ざわりのいい文章(触ってない)だなーと思ってたらそういうことか…。
いい匂いのする図書館のおねえさん、でウホッとなってしまってたいへん申し訳ない気持ちに。でもウホッてならざるをえないよね。
お姉さんが彼氏を選んだのはすごく人間くさくて苦くていいなぁ、と思いました。
B02 百八代魔王と勇者の関係性
レポートというか論文というか。
「魔王は黒い眼鏡を掛けて少年の成長を促していたようだ」という語り口が農家っぽくて(?)にやっとしました。論文口調がじわじわくる。
書き手の熱の入り具合がパラグラフによって違うのが、いかにもレポートって感じで好き。
最後の筆者の意見で、一気に書き手の姿が見えてくるところも、レポートという体裁が全力で活かされていて好き。
B03 あたしは太陽
ちくしょう、両思いか!私もクッションぽふぽふ叩きたい!お幸せに!お幸せに!
タイトルどおり「あたしは太陽」と言い切れちゃうところがすごく好きです…。
相手のことをうっとうしいと思っているのに、相手にとっての太陽で居続けたい?居続けるつもり?なところが実に愛しい。
愛憎好きとしては、現時点でも感じつつある両者間のズレが、今後どうなっていくのか気になってしょうがないです。
B04 ダンジョンマスター
ダンジョンマスターというよりも…これは…ダンジョンマネージャー!
ファンタジー要素が合理的に処理されてるとニヤニヤしちゃいますね…。食料問題にまで触れられていたから、とても満足!
それにしても、『お友達を作る呪い』って、ちゃんとお友達からはじめるあたり律儀ですてき。
B05 聖女とロザリオ
生理的嫌悪感を覚えるような色合いの海とか、想像しただけでゾクゾクします…こういう世界観好き…。
途首で死ぬことを前提に、生贄の少女を船主にくくりつけているのが、個人的にポイント高かったですね。無意味な残酷さって感じで。狂ってる。生贄の鮮度は関係ないのかぁ…。
B06 クビをキレ
この話、すごく好きだなぁ…。
電話のやりとりも、電話をするときの心境も、あるあるー!な感じでがっつり引きこまれました。
最初は声だけの存在だった取引先のひとを、ありありとイメージできるようになる過程もめちゃくちゃ好き!
終わり方も「ああー」って感じで絶妙…。
B07 Luz del amor
おれの好きな女のハード面もソフト面も紹介しちゃうぜ(意訳)!なたっぷりの愛に溺れそうでした。
ルスの肉体の描写がめっちゃ詳細で印象に残りまくってます…。
スキンシップの様子もとてもえろやかで、このスケベ中学生脳に焼けついて離れない。
B08 メガネ男子と虹の空
あ、甘酸っぱすぎる…!
この文字数でもふたりがお似合いのカップルなのがわかってしまってくやしい!お幸せに!お幸せに!
タイトルに「メガネ男子」とあったのでどすけべな話なのかと思いましたが、実際はとてもお上品でした…。
そしてこれ、作者さんはぜったいに私と食べているものが違う…。私が1斤76円(税抜き)のパンで作ったフレンチトーストを食べているときに、パティスリーで買ったタルトタタンとか食べているんだきっと…。
B09 秋風渡り、金木犀を濡らす
タイトルも「濡らす」だしきっとえっちな話だな!と思ったら実際はぴゅあすぎて、土下座するしかありませんでした。
臓物がぶしゃーってなってはいるんですが、輝かしいほどにぴゅあ。
戦闘中に死亡フラグが立っていたから、悲恋ものかと思いました…。よかったハッピーエンドで…。
B10 龍呼舞
これは…どすけべですね…。
いや、えっちい表現はないんですが、本能に響く性と生のかおりがするんです…。
アンクレットがこんなにもえろいものだなんて知りませんでした!
龍に美少年に女の舞に性別未定に求婚に…ってどんだけ豪華なんでしょうか…。
素材は極上、味付けもおいしくてたいへん満足。
B11 祈跡満つ
滅びた国にかえってきたおじさん・ミーツ・ガール。
失われたものと、そのあとに住むひとの息づかいが、おじさん個人の物語にすとんと落とし込まれていてもう最高でした。
クライマックスからラストにかけての流れが、壮大で、きれいで、あたたかさと切なさがすーっと胸に広がっていって、あやうくよだれをこぼすところでした…。
物語の処理方法に苛烈さがなくても、光が射すような展開はとてもよいものです。
口を半開きに空を見上げて、端から見ていると惚けているようだけど、内面では凄まじい勢いで透明になりつつあるような感覚を味わえました。
———————–ここから先推理———————–
推理が間に合わなかったので、期間内にできたところまで載せてみます…。
B01
B02
B03 小高まあなさん
B04
B05 彩真 創さん
B06
B07 彩芭つづりさん
B08 生駒美汐さん
B09
B10
■B07→彩芭つづりさん
「宿語りのシーガル」参加作品の『Como la Flor』を読んで、タイトルの付け方も文体も作風も一致していたので、速攻で特定。
■A05→彩真 創さん
文章のリズムでささっと当てはめ。
■A08→生駒美汐さん
キラキラした女子のにおいを根拠にさっくり推理。
■A03→小高まあなさん
女子同士の愛憎を色濃く描く方、という印象があったので迷わずA03に。